今年1月からサンアップの職員として働き始め、早8カ月。前職は福祉とは関係のない異業種でした。入社前、サンアップでの仕事は利用者に付きっきりで指導、援助するイメージでした。実際に触れてみると、とても自立度が高く、何十年も勤めて職員と変わらないほど仕事ができる人もいて、驚きました。私よりよく仕事をわかっている人たちに一体何を教えたらいいのか??と戸惑いました。
サンアップでは利用者が自主的主体的に動き、かつ和気あいあいと楽しく働いているのはなぜか-。職員の仕事とは何か-。それを少しずつ探っていく8カ月でした。
1月以降、新しく2人の仲間が増えました。初めて実習を担当したのは、リネンのクリーニング工場で一般就労していたAさんです。
定年退職後、クリーニング作業のできる就労継続支援B型事業所を探していたところ、大田区の障害福祉課にサンアップを紹介されました。初めて一から教えること、信頼関係づくりに緊張しましたが、話しやすい雰囲気づくりに気を配りました。
Aさんは一般就労をしていただけあって、働くことにとても意欲的。実習中、遅刻などもなく、安定して通所することができ、前職に近いサンアップの環境にもすぐに馴染んでくれました。
指先の可動域が狭く細かい作業が苦手というのはありますが、ズボンたたみの担い手として力を発揮してくれています。
最近では、B型事業所から別のB型事業所へ異動したいと生活福祉課に相談していたBさんが実習にきました。「以前の事業所では、自分のやっている作業が実際、何に使われているのかはわからなかった。人間関係がうまくつくれなかった」と話します。
Bさんは「サンアップは作業中も自由に話ができ、明るく雰囲気がよく、居心地がいい」と仲間に。「体を動かすのは好きなので、たたみ作業以外にも洗い場の仕事などもいろいろやってみたい」と前向きです。
一方、20年以上働いていた仲間が、年齢的に立ち仕事が厳しくなり、デイサービスへ移行する状況も生まれています。
日本における高齢化が進む中、サンアップでも年齢の高い利用者が増えていきます。作業などを通じて体を動かす機会をつくることが健康の維持には欠かせません。利用者が息長く働き続けられるための工夫を自分はどうしたらつくっていけるのか、これから試行錯誤を重ねていきたいと思います。